夜光の階段

主題歌  藤木直人「CRIME OF LOVE」

第5話あらすじ(ネタバレ)

「殺意」
 雅子(室井滋)の死を警察が自殺と断定した頃、道夫(藤木直人)は幸子(木村佳乃)との婚約を発表。順風満帆な道夫の姿は、マスコミを賑わせていた。そんな中、道夫は雅子の夫・伍一郎(団時朗)から連絡を受け、波多野家を訪れる。道夫が雅子を殺害したと確信する伍一郎。彼は雅子が言っていた自分の愛人の話はでたらめだと言い、借金の返済を帳消しにする代わりに、雅子のことはすべて忘れるよう言い放つ。こうして、雅子の死の真相は、不都合な真実を封じ込めたいと考える者同士の密約の中に葬られた……。
 同じ頃、フジ子(夏川結衣)に、検察事務官の桜田(高知東生)が接触してくる。雅子は道夫に殺されたと熱弁を振るう桜田。しかし、フジ子はその説を否定。雅子の死亡推定時刻、道夫は自分と一緒にいたと嘘のアリバイを伝えるのだった。

 その夜、弓子(南野陽子)から新店舗の出資金を受け取るため、ホテルのラウンジにいた道夫のもとにフジ子から雅子のことで話があるから自宅に来てほしいとの連絡が入る。リビングの壁一面に貼られた自分の写真に驚く道夫に、フジ子はアリバイの口裏合わせを提案。そして、自分と道夫との接点について初めて口を開く。
 昔、堕胎手術のために佐賀の病院に入院していたフジ子は、そこで道夫と会っていたのだ。男に捨てられ、病室のベッドで泣いているフジ子に「元気を出して」とお地蔵様を握らせた道夫。死にたいと思っていた自分を励ましてくれた人。フジ子はそれから道夫のことをすべて調べ上げ、その存在を拠り所にいままで生きてきたのだった。道夫が大好きな幸子と結婚することも自分にとって喜びだという。そんなフジ子の告白に衝撃を受け、複雑な思いを抱く道夫。

 その頃、一人道夫の帰りを待ち望む幸子は、惨めな気持ちを持て余していた。美容界のカリスマになり階段を昇っていく道夫と、会社を辞め、男に依存して生きていく自分。このままでは捨てられてしまうのではないか。不安に駆られた幸子は、道夫の隣人の岡野(石井正則)を呼び出すと、道夫が浮気していると相談を持ちかけ、特に6月10日の行動について確かめて欲しいと懇願。幸子の魅力に取りつかれている岡野は、猟犬のように道夫の行動を調べ始める。
 一方、岡野があちこち調べ回っていることを知った道夫は、幸子の仕業だと確信し、岡野が幸子に報告することを知りつつ、彼の前で弓子と親しげにしているところを見せつける。岡野が幸子に報告するのも計算尽くだった。嫉妬する幸子を捨ててやろうと思っていたのだ。

 岡野から雅子が行方不明となった6月10日の道夫の行動について報告を受けた幸子は、道夫が雅子を殺害したと確信。永遠に道夫を束縛できる ―― 幸子の眼にはうれし涙が浮かんだ。所轄の警察に行き、事件の詳細を尋ねる幸子。警察は自殺と断定しているため、捜査は完全に終わっていたが、幸子は現場に向かう。その帰り道、東青梅の駅の側で中華料理店を見つけた幸子は、道夫と雅子がその店に立ち寄ったことを確認。さらに、道夫が店の前でトラックの運転手・黒沢三郎(浜田学)とケンカしていたことも判明する。
 その夜、引っ越しパーティ帰りの酔った道夫が幸子のマンションへとやってくる。口うるさい幸子に別れを切り出す道夫。逆上した幸子は、自分がいなければ道夫はここまでにはならなかったと豪語し、自分が昼間調べてきたことを道夫に突きつける。
 その場に座り込み、「波多野さんが殺してくれと言ったんだ」と呟く道夫。そんな道夫の手を取り、このことを知っているのは自分だけであり、自分が道夫を守ると告げる幸子。
「一生僕は君の奴隷だ……」幸子にキスをしながら、彼女への殺意を抱く自分を予感する道夫で……。

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出演者 キャスト

佐山道夫  藤木直人
枝村幸子  木村佳乃
福地フジ子 夏川結衣
村瀬進太郎 渡辺いっけい
村瀬みな子 荻野目慶子
岡野正一  石井正則
岡野和子  三浦理恵子
桜田健   高知東生
桑山亜希  田丸麻紀
丸岡房江  余貴美子
波多野雅子 室井滋
桑山信爾  小林稔侍

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